為替予想

  • RSS
17年05月12日 / バカラ村 氏

「ドル円114円へ、ユーロドルは1.10ドルが重く」

ドル円は地政学リスクの高まりや、フランス大統領選のリスクから、4月17日に108.14円まで下がりました。

前回の記事でも書きましたが、そこからは機関投資家の買いが出てきており、さらにヘッジファンドの買い戻しも出て、5月10日に114.36円まで上昇しました。 

ここまでの上昇が投機筋の買い上げであれば、リスク要因が出れば簡単に下がることになるのですが、機関投資家の買いや損切りでの上昇となれば、まだ買いに偏っていないことになり、下がったときに新たな買いオーダーで押しも浅くなることが多いです。

5月10日の早朝に北朝鮮の核実験の報道が流れても、約50銭しか下がらず、押しが浅いことを表していました。

 

最近のドル円の動きは、ポンド円と相関して推移していることが多いです。

ユーロ円とも相関はしていますが、ユーロ円よりもポンド円との相関の方が顕著で、昨日のBOEでポンド円が調整したことにより、ドル円も113.46円まで調整しました。

 

市場のテーマの1つである6月FOMCに関しては、0.25%の利上げがほぼ織り込まれている状態で、市場はすでに次々回の利上げの有無が注目され始めています。

6月FOMCは13-14日になるため、まだ1か月以上先になりますが、現段階では利上げは確実だといえる状態まで来ています。

 

ドル円の日足です。

ドル円2017-5-12.png

 

108円から114円まで約6円上昇してきています。

115円半ばには今年1月から3月までレジスタンスとなった水準があります。

ここまでの上昇が急だったこともあり、調整も期待したいところですが、前述のように押しは浅くしか期待できず、短期では113円前半はサポートとなりますが、1-2週間程度であれば112円がサポートとして機能しそうです。

上は短期では114円半ばから後半に売りオーダーがあるようですが、1-2週間では116円程度までの上昇を見越しておくべきではないかと思います。

基本は押し目買いだと考えていますが、ポンド円などが調整をしているので、上昇も緩慢となるように思われ、早めに利食いを入れていくようなトレードがいいように思います。

 

ユーロは、4月23日のフランス大統領選第1回投票で、マクロン候補とルペン候補が勝利したことで、窓を大きく開けて上昇しました。

市場参加者は投票前まではリスクとして捉えていましたが、世論調査の結果と同じだったこともあり、5月7日の決選投票を待たずにマクロン候補の勝利を織り込みにいきました。

そしてマクロン候補が勝利したことで、さらに上昇し、ユーロドルは1.1031ドルまで上昇しました。

発表後は織り込んでいたこともあり、手仕舞いが出て、ユーロドルは下がりました。

 

さらにECB理事会では6月にテーパリングがあるのではないかとの観測ありましたが、5月10日のドラギ総裁の議会証言ではその内容もなく、まだしばらく緩和策が続くということで、ユーロドルは1.0839ドルまで下がりました。

 

ユーロドルの日足です。

ユーロドル2017-5-12.png

 

1.07ドル台に大きな窓があり、サポートゾーンとして意識される水準となっています。

4月24日から5月3日まで1.0850~1.0950ドルで揉み合いを形成し、決選投票のときに上へブレイクしましたが、cell the factとなり、日足では包み足となり、反落を示唆する形となりました。

いまだにテーパリング観測があるので、1.08半ばがサポートとして下がりにくい動きをしていますが、短期的な天井を形成しているので、上値は重い動きが続きそうです。

窓はサポートゾーンとなるため、1.07ドル台が下限となり、当面は1.07~1.10ドルでの推移となりそうです。

ユーロドルもまだ戻り売りがいいのではないかと考えています。

 

17年05月10日 / 水上 紀行 氏

主要通貨見通し(2017/05/10)

【ドル/円】

20170510_01.png

 

ドル/円 日足

4月、シリアにはじまり、さらに北朝鮮の地政学的リスクが高まり、当初、リスク回避の円買いが出たものの、特に北朝鮮は日本に近すぎることから、マーケットでもリスク回避の円買いは否定され反発となりました。

テクニカル的に見ると、4月前後から、上下が逆転している「逆ヘッド・アンド・ショルダー」が、ボトムの108円近辺、ネックラインが112円近辺として形成され、5月に入りネックラインが上抜くと、相場は急上昇となりました。

理論的なターゲットとしては、ボトムの108円近辺とネックラインの112円近辺の高低差である4円分をネックラインから上伸することになります。

つまり、112円+(112円-108円)=116円がターゲットとなっていると見ています。

また、月足で見ましても、先月の形状が、「たくり線」となっています。

 

20170510_02.png

ドル/円 月足

「たくり線」とは、黒丸内のチャートをご覧頂ければ、一目瞭然ですが、寄り付きと引け値が近く、下ヒゲを長く出したもので、下から相場を押し戻そうとする勢力があることを示し、さらに当面は上昇しやすいことを示唆しています。

ということで、5月に入り、現在陽線となっており、ある意味定石を踏んだ動きをしています。

このようにテクニカル的に申し上げれば、目先は買いの強い状況が続く可能性があります。

ただし、月足をもっと長く見ますと、2015年台の大きな山を形成し、そして昨年いったん下落した後、11月のトランプ氏が大統領選に勝利した後、118円台まで反発した後は、2015年台よりも小ぶりな山を形成しようとしています。

これは、ドル/円によく出現する変形ダブルトップを形成しようとしているものと見ています。

通常のダブルトップは、同じぐらいの山がふたつできて、その麓(ネックライン)を下に割り込むと、トップ(頂上)とネックラインの高低差分下がります。

それに対して、変形ダブルトップは、やはりネックラインを割ると下げやすくなり、その下げ幅は、大きな山とネックラインの高低差分が下がる傾向があります。

現状の状況からすると、ふたつ目の山は、相場が100円近辺に達してやっと形成されるわけで、6月の欧米の中間決算、7月・8月の夏休みを過ぎて、9月の実質的な欧米勢の下期を迎えて、初めて100円を目指すものと見ており、目先は、ふたつ目の山の形成に時間を掛けるものと見ています。

 

【ユーロ/ドル】

20170510_03.png

ユーロ/ドル 月足

ユーロ/ドルは、2015年2月から、ざっくりと言って、1.0400から1.1500近辺のレンジ相場が続いてきました。

しかし、4月半ば頃から、ユーロ買いが強まっており、欧米の投資家の投資方針が決まってきたものと見ています。

つまり、欧米投資家は、ECBの追加緩和をきっかけに、2014年4月から、ユーロをアンダーウェイト(投資配分を減らす)にし、そしてドルをオーバーウェイト(投資配分を増やす)にしました。

その後、2年あまり、その投資配分を変更せずにいたのが、2年以上も続いたレンジ相場の原因と思われます。

しかし、ここにきて、アロケーション(投資割合)を今度はドルからユーロにオーバーウェイトするよう変更した可能性があります。

その原因は、トランプ米大統領にあるものと見ています。

つまり、4月になってから、シリアそして北朝鮮との緊張が高まっており、その原因が、トランプ大統領の指揮によるところが大きいと言えます。

同じようなことが、過去にもありました。

2001年に大統領に就任したジョージ・ブッシュ氏も、新大統領として、功を急ぎ過ぎたために、イスラム圏にプレッシャーを与えました。

そのために、オサマ・ビンラディン率いるテロ組織であるアルカイダが、反攻に出て、米旅客機をハイジャックして、ニューヨークのワールドトレードセンターや、ワシントンD.C.のペンタゴン(国防総省)に突入あるいは突入を試みました。

このことによって、ブッシュ政権はヒステリー状態となったため、他国は、アメリカに資金を置いておくことは危険と、ドルからユーロへ、大幅に資金移動し、この動きは6年間続きました。

今般の北朝鮮との緊張も、功を急ぐトランプ大統領によって引き起こされており、基本的には、ドルからユーロへ、投資家は資金を移動させるものと見ています。

今のところ、過去2年余りのレンジ相場を上にブレイクしたわけではありませんが、今後のトランプ政権の出方によっては、大挙して資金が移動する可能性は高いものと見ています。

個人的には、上にレンジブレイクした場合は、とりあえず、1.2300近辺を目指す、ものと見ています。

 

【ユーロ/円】

20170510_04.png

ユーロ/円 月足

目先、ドル/円も底堅く、かつ、ユーロ/ドルもレンジの上限を試すことになるなら、ユーロ/円は一段の上昇をみるものと思われます。

確かに、4月後半、ドル/円で買い、そしてユーロ/ドルでも買いが出たために、ユーロ/円は大きく上げました。

これは、たぶん、リスク回避の対ユーロでの円買いポジションを手仕舞う動きだったと思います。

ただし、ユーロ/ドルに比べればユーロ/円のポジションンの規模は、それ程は大きくはないものと思われ、ほぼこのリスク回避解除の円売りの動きは、ほぼ終わったものと見ています。

したがって、ユーロ/円が上昇するとしても、128円ぐらいと自ずと限度があると思われます。

むしろ、将来的には、ドル/円が下落を再開するとユーロ/円は再び100円方向を目指すものと考えています。

 

17年05月08日 / 川合 美智子 氏

豪ドル/円:短期は揉み合い。中期トレンドはやや弱気。

(分析)

世界経済が回復基調にある中で、オーストラリア経済もまた良好さを保っています。輸出の伸びが増加傾向にあることや、国内でも労働市場は安定しており、消費も底堅く推移しています。中銀の目標とするインフレターゲットにもほぼ到達している状況ですが、5/2の金融政策決定会合ではキャッシュレートを現状の1.5%に据え置いています。一方為替市場では外的要因によるリスク回避の動きが強まったことから対円、対ドルともに上値が抑えられる展開となりましたが、市場が落ち着きを取り戻しつつあることから、小反発に転じています。

チャートを見ると、日足は5/5の日足がタクリ足の陽線引けとなり、下値トライに失敗した形で終えています。またこの足が82.60-80にあった日足の下値抵抗にしっかりと跳ね返されており、上値余地を探る動きが強まる展開が期待出来ます。しかし一方で、86~88円ゾーンの中・長期的な上値抵抗にぶつかった流れからは上抜けておらず、中期トレンドは下値リスクがより高い状態にあることから、続伸に繋げた場合でも85円が大きな壁となる可能性に注意が必要です。日足の上値抵抗は84.40-50、85.70-80に、下値抵抗は82.90-00、81.90-00にあります。21日、200日移動平均線は82.95と82.39にあり、これを上抜けて、短期トレンドは豪ドルやや強気の状態にありますが、120日線は85.10に位置しており、今後の上昇局面で強い上値抵抗として働く可能性があります。

豪ドル/円週足チャート

170508_07_豪ドル円週足.png一方週足を見ると実体の小さい陽線が3手並んでいますが、いずれも上昇余力に乏しいものです。また、2月に付けた88.16を起点として上値を切り下げる流れからも上抜けておらず、この週足の上値抵抗が86.00-10に控えていることから、これをしっかり上抜けて越週するまでは、下値リスクに警戒が必要です。一方で、4/19に付けた81.49が2016年6月に付けた72.53を大底として下値を切り上げて来たサポートラインに跳ね返されて上昇に転じていることから、短期的には一旦底打ち、反発余地を探る動きに入っています。この週足の下値抵抗が81.90-00に位置していることから、これを割り込んで越週しない限り、下値余地も拡がり難いでしょう。31週移動平均線は83.93に位置しており、これを上抜けきれていませんが、62週線は81.83に位置しており、中期的なサポートポイントにはしっかりと跳ね返された状態です。但し、31ヵ月移動平均線が86.38に位置しており、長期トレンドが下値リスクがより高い状態にあることから、引き続き下値リスクへの警戒も必要です。

(戦略)

今月の戦略は、豪ドル買いは83.00-10で押し目買い。損切りは82.20で一旦撤退です。豪ドル売りは85.00-10で戻り売り。損切りは86.10で撤退です。

17年05月08日 / 川合 美智子 氏

ユーロ/ドル:短期トレンドはユーロ強気。1.1100超えの越週で中期も強気に変化。

(分析)

ユーロ圏経済の足元に明るさが増す中、懸念材料であった仏大統領選の第2回決選投票もマクロン氏の勝利に終わったことから、フランスのユーロ離脱への懸念も薄らいで、ユーロ圏の政治的なリスクがやや後退、市場ではユーロの買い戻しの動きがやや優勢となっています。イギリスの離脱交渉が本格化することや、ECBの出口政策への思惑もあり、ユーロも売り買い交錯することが予想されますが、景況感が良いとはいえ、トランプ政権の経済政策に遅れが生ずる懸念もあり、今後はユーロ圏の実体経済を確認する動きの中でユーロの好材料により強く反応する可能性も高いと見られます。一方で、地政学的リスクや、移民問題などを抱えるユーロ圏の政治的なリスクも引き続き懸念材料として残ります。

チャートを見ると、日足は1.0950-60にあった強い上値抵抗を2手前の大陽線が上抜けて、短期トレンドは新たな上昇トレンド入りした可能性が点灯中です。1.1010-20、1.1050-60に強い上値抵抗が控えており、これらの抵抗をクリアするのに何度か失敗する可能性が高いと見られますが、日足の実体ベースで1.1050-60を上抜けられれば一段の上昇に繋がり易くなります。逆に、1.10台の抵抗をこなし切れずに反落、1.0800割れを見た場合は短期トレンドが変化して、4/24に空けた1.07台前半に空いた"マド"を埋める動きが強まり易くなります。この場合は1.07台の足元を固め直す動きが強まり易くなりますが、1.0650割れで終えない限り、ニュートラルな状態を保ちます。日足の下値抵抗は1.0930-40と1.0860-80にあります。21日、120日、200日移動平均線は5/5現在1.0780、1.0652、1.0836に位置しており、これらを全て上抜けており、短期トレンドはユーロ強気の状態にあります。

ユーロ/ドル週足チャート

170508_06_ユーロドル週足.png一方週足は、4週連続陽線引けとなり、上値余地を探る動きが継続中ですが、1.1090-00に週足ベースで見た強い抵抗が控えており、これを上抜けて越週するまでは下値リスクにも警戒が必要でしょう。短期トレンドは1.0800割れで下値リスクが点灯しますが、1.0650までの下げはニュートラルな状態を維持、1.0600割れで一段の下落リスクが点灯します。逆に1.1100超えで越週した場合は、中期トレンドが変化して上昇余地が更に拡がり易くなります。週足の下値抵抗は1.0800-10、1.0720-30にあります。31週移動平均線は1.0721に位置しており、これをしっかりと上抜けてユーロの足元を支えていますが、62週線は1.0966に位置しており、現状は若干上抜けているものの、"ダマシ"となる可能性を残しています。また、31ヵ月移動平均線も1.1073に位置しており、これをしっかり上抜けて越月するまではユーロ買いも慎重に臨む必要がありそうです。

(戦略)

今月の戦略は、ユーロ買いは1.0900-10で押し目買い。損切りは1.0790で一旦撤退です。これが付いた場合は1.0700-10で再度軽く押し目買い、損切りは1.0640で浅めに撤退です。1.0600割れを見たら戻り売り方針に転換です。ユーロ売りは様子見か1.1110に損切りを置くなら1.1050-60で軽く試し売り程度に。

17年05月08日 / 川合 美智子 氏

ユーロ/円:短期、中期ともにユーロ強気の流れ。

(分析)

ユーロ/円日足チャート

170508_04_ユーロ円日足.pngユーロ/円は、4/24の日足が、前週末の終値116.94から大きく上寄りのスタートとなり、短期トレンドが大きく変化しています。この時に空いた大きなマド(4/21高値117.31と4/24の安値118.92)は5/5現在も空いたままとなっており、ユーロの上昇トレンドが非常に強い状態にあることを示しています。日足は5/5現在で既に6手連続陽線引けとなっていますが、日足の形状が悪化しておらず、また、この間に123.00-10にあった中期的な上値抵抗もクリアしており、短期トレンドは新たな上昇トレンドに入った可能性を示しています。上昇角度が急過ぎる感は否めませんが、短期トレンドが強い状態にあることから、目先天井を確認するまでは、値ごろ感からの売りは控えた方が良さそうです。日足の上値抵抗は124.00-10、126.20-30、127.30-40に、下値抵抗は123.20-30、122.60-70にあります。短期トレンドは122円割れでニュートラルな状態に戻して若干下値余地が拡がり易くなりますが、119円割れで終えない限り下値余地もまだ拡がり難いでしょう。21日、120日、200日移動平均線は5/5現在119.07、120.67、118.13にあり、全てを上抜けて短・中期トレンドはユーロ強気の状態にあります。

ユーロ/円週足チャート

170508_05_ユーロ円週足.png一方週足を見ると、3週連続陽線引けとなり、直近の大陽線が2016年12月に付けた124.10を起点とするレジスタンスラインを実体ベースでしっかりと上抜けており、中期トレンドがユーロ強気に変化しています。新たな上昇トレンドに入って日が浅いことから一段のユーロ上昇に繋がる可能性が高くなっており、暫くはユーロの押し目買い戦略が有効とみます。週足の上値抵抗は127.20-30、128.00-10に、下値抵抗は122.60-70、122.00-10、120.00-10にあります。31週、62週移動平均線は119.59と119.25にあり、収束していたこれらを実体ベースでしっかりと上抜けており、中期トレンドがユーロ強気の流れに入った可能性が高くなっています。

月足も、4月足がタクリ足の陽線引けとなり、この足の下ヒゲが、2014年12月に付けた149.55を起点とするトレンドラインの下値抵抗に跳ね返されています。重要ポイントを守ったことにより、4月に付けた114.86で中期的な底打ちを確認した可能性が高くなっており、5月はこの反動で上値トライの動きが強まると見られます。一方で31ヵ月移動平均線が127.22に位置していることから、これを上抜けきれない可能性にも注意が必要でしょう。月足の上値抵抗は126.20-30、127.20-30に、下値抵抗は122.00-10、118.70-00にあります。

ポイント&フィギュアの200ポイントリバースチャートは4/20に117円超えを見て上方向へリバース中です。中期的な上値抵抗ポイントであった123.00超えを見て一段の上昇の可能性が点灯中です。122.00割れで下方向へリバースしますが、120.00まではニュートラルな状態、119.50割れで下値リスクがやや高くなります。

 

(戦略)

今月の戦略は、ユーロ買いは123.20-30で押し目買い。損切りはニュートラルな状態に戻す121.90で撤退です。ユーロ売りは様子見が基本ですが、強い抵抗を試すなら127.00-10があれば売り向かい。損切りは127.60で浅めに撤退です。

17年05月08日 / 川合 美智子 氏

ドル/円:短期はドル強気の流れ、中期トレンドは下値リスクを残した状態。

(分析) 

4月の米雇用統計は、失業率が4.4%と完全雇用に近い状態に、非農業部門就業者数も市場予想の+19万人に対して21.1万人の増加となり、雇用市場が堅調であることを印象付けました。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通り政策金利を据え置きましたが、労働市場の強さが指摘され、インフレ判断を引き上げたことから、6月利上げに含みを持たせたとの見方が優勢となり、ドル円相場も一時113.05を付けた後、112円台後半で越週しています。一方で、4/28に発表された米第一四半期GDPは市場予想の1%に対して0.7%(前期比年率)に留まり、米経済の先行きに懸念を残す結果となりました。季節的な要因と受け取られており、市場は楽観的ですが、オバマケアの代替案の上院通過の難航、経済対策の遅れへの懸念も払拭出来ないこと、トランプ政権の政策実行力に疑問符が付いた状態にあること、伸び悩みを示していた欧州や日本経済も回復基調が明らかになりつつあることなどから、政局の難航や今後発表される米経済指標如何では、ドルから他通貨へシフト売る動きが強まる可能性も大いにありそうです。

 

ドル/円日足チャート

170508_01_ドル円日足.pngチャートを見ると、日足は4/17に付けた108.13を起点として下値を切り上げる流れを変えていません。また4/24(月)の日足が前日に開票された第1回の仏大統領選の結果を好感して大きく"マド"を空けて寄り付いており、この足が短期トレンドに変化を生じさせています。"マド"が埋まらないまま下値を切り上げていることから、短期トレンドが強い状態にあることを窺わせ、これを埋めるのは目先天井を確認してからとなる可能性が高いと見られます。現状は日足の形状が崩れておらず、今週も上値トライの動きが強まると見られますが、112.90-00にある日足の抵抗を上抜けきれておらず、新たな上昇トレンドに入るためには、これをしっかり上抜ける必要があります。日足の上値抵抗は112.90-00、113.50-60、114.60-70に、下値抵抗は112.20-30、111.00-10にあります。短期トレンドは111円割れで変化しますが、この場合でも109円割れで越週するか値動きの中で108円割れを見ない限り、ニュートラルな状態を保ちます。21日、200日移動平均線は5/5現在110.44と109.13にあり、短・中期トレンドはドル強気の状態にあることを示唆しています。一方、120日線が113.29に位置しており、先週の上値トライでもこれを上抜けきれていないことから、これが短期的な上値抵抗として働く可能性にも注意が必要でしょう。

 

ドル/円週足チャート

170508_02_ドル円週足.png週足は、3週連続陽線引けとなり、2手前の陽線が111.10-20の週足の抵抗を上抜けて一段の上昇に繋がりましたが、112.80-90に位置する週足の抵抗を実体ベースでは抜け切れずに越週しています。今週の週足の終値ベースで113円台を維持出来れば、1/3に付けた118.60を戻り高値として上値を切り下げて来た流れから頭一つ上抜けることになり、ドルの一段の上昇に繋がり易くなります。この場合でも114.50~115.50ゾーンに強い上値抵抗があることや、月足の上値抵抗が117円台にあることから、これらを全て上抜けて越月しない限り、中期トレンドは下値リスクを残した状態です。一方で、4月に108円台に位置していた62週移動平均線、200日移動平均線を守りきって反転、上昇の流れに入っており、重要ポイントを守って反転していることから、109円割れの越週とならない限り、下値余地も拡がり難い状態です。週足の上値抵抗は113.00-10、114.80-00に、下値抵抗は112.20-30、111.10-20、109.00-10にあります。31週、62週移動平均線は111.61と108.83に位置しており、中期トレンドを支えています。

一方、4月足はタクリ足の陽線引けとなり、下値トライに失敗した形で越月しています。この反動で月初から上値トライの動きが先行していますが、現状は上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、この月足の月足の上値抵抗は113.00-20と117.00-50にあります。5月足の下値抵抗は111.00-30、110.60-70にありますが、110円割れで越月した場合は一段の下落リスクが点灯します。この下の抵抗は104.60-70にあります。

 

ドル/円P&F(200ポイントリバースチャート)

170508_03_ドル円P&F.pngポイント&フィギュアの200ポイントリバースチャートは4/25に110.50超えを見て上方向へリバース中です。111.00割れで下方向へリバースしますが、109.00までの下落はニュートラルな状態を維持、108.50割れで下値リスクが点灯、108.00割れでドル弱気に変化します。

 

(戦略)

今月の戦略は、ドル買いは112.20-30で押し目買い。損切りは110.90で撤退です。ドル売りは113.00-10で軽く売り向かい。損切りは113.60で十分でしょう。これが付いた場合は114.50-60超えの上値抵抗の厚さを確認する動きが強まり易くなります。

17年04月27日 / バカラ村 氏

「各種リスクが緩和され、ドル円もまだ上昇」

・フランス大統領選

 

4月23日にフランス大統領選第1回がありました。

この投票では候補者の中から2名を選び、5月7日の決選投票で再度投票するというものです。

第1回の投票前までの世論調査では各候補が接戦となり、誰が勝利しても不思議ではない状態でしたが、結果はマクロン候補とルペン候補が勝利をしました。

マクロン候補とルペン候補で決選投票となった場合、マクロン候補が勝利する可能性が高く、現在の世論調査でもマクロン候補の支持が62%あります。

これによって、決選投票を待たずに、マクロン候補が次期フランス大統領ではないかと織り込まれてきています。

それを受けて、為替相場の方は、今週ギャップアップから始まり、ユーロドルでは1.0950ドルまで上昇しました。

 

ユーロドルの1時間足です。

ユーロドル1時間足20170427.png 

 

・北朝鮮の地政学リスク

 

また、4月15日は金日成生誕105年、4月25日は朝鮮人民軍創建85周年と、北朝鮮がミサイルや核実験をするのではないかと、地政学リスクが高まっており、ドル円は108.14円まで下がっていましたが、その日が過ぎるにつれてリスクが緩和され、フランス大統領選も通過したことで、ドル円は111.77円まで上昇しました。

 

リスクが緩和されたことにより、それまで様子見をしていた機関投資家の買いも出てきたため、底堅い展開が続いています。

 

ただ、昨夜にアメリカの税制改革案の骨子が発表され、法人税は15%へ、リパトリ減税10%となりますが、ムニューシン財務長官からの発言からは財源の詳細が無い上に「税制改革の財源は成長によっておのずと賄われる」と楽観的な発言となり、具体的な内容が出てこなかったです。

 

トランプ大統領の税制改革については、市場参加者も疑心暗鬼になっており、昨夜に関しては期待が大きくなかったので、調整は浅いもので終わっています。

下がれば機関投資家の買いも出てくることから、この調整もいい押し目とされそうです。

 

 

ドル円の日足です。

ドル円日足20170427.png 

 

109.20円付近に窓が開いたままですが、これも閉めずに上昇してきています。

新年度入りしてからの機関投資家の買いも出ていることから、この窓はしばらく埋まらないと思われ、まずは110円もサポートされるものと思われます。

 

3月31日の高値112.18円がありますが、ドル円を売る材料もないため、もう一段の上昇も見込めそうです。

 

基本はドル円は押し目買いでいいのではないかと考えています。

 

 

・イギリスも選挙

 

4月18日には、メイ英首相が解散総選挙の発表を行いました。

6月8日に前倒し選挙となります。

これにより、メイ首相は盤石の状態となって、EU離脱交渉に挑もうと考えており、それに伴って、為替相場の方はポンドが急騰しました。

 

ポンドドルの日足です。

ポンドドル日足20170427.png 

 

ポンドドルは長い間1.27~1.28ドルがレジスタンスとなっていましたが、メイ首相の総選挙の発表をきっかけにブレイクしてきました

 

現在はまだ1.27ドルがサポートとして機能しており、1.2750~1.2850の揉み合いを形成しています。

チャートパターンとしては、急騰した後に起きる時間調整の形で、この後は再度上昇トレンドが再開する可能性が高い形です。

 

ポンドは新規で買い上げる材料はないですが、これまで極端に売られていたこともあり、この売られていたポジションの手仕舞いによる上昇がまだ起きるのではないかと思います。

 

したがって、ポンドドルはまだ上昇する余地があるのではないかと考えており、4月18日の高値1.2904ドルも越えるのではないかと考えています。

 

 

17年04月24日 / 山口 哲也

仏大統領選1ラウンド目終了 週明け円は売られすぎ?!(主要通貨チャート分析)

インヴァスト証券の山口です。

下の棒グラフは、4月21日の終値と4月14日の終値を利用して計算した、先週の日本円に対する主要通貨の騰落率を示したものになります。
(日本円を0%として、プラスは円よりも強い通貨、マイナスは円よりも弱い通貨)
20170424cccjpy.jpg
先週は南アランドと英ポンドが買い戻される展開となりました。

特に南アランドに関しては、先週に引き続き買戻しが目立ちますが、南アランド/円は今週8.505で寄り付いて弱含みで推移しており、直近の高値8.980から直近の安値7.890までの61.8%戻しの8.508と重なり、少なくともこれを上回らないと本格的に上昇に転じたとは判断しにくいところです。

ポンドは後述のとおり総選挙実施の報道を受けた英ポンド買いによるものです。

逆に売られた通貨は順にカナダドル、豪ドル、日本円、米ドル、NZドルとなっており、大きな要因としては54ドル台まで上昇したWTI原油価格が50ドルを割る水準まで落ち込んだことがあげられます。

週明けの米ドル/円やクロス円は、フランス大統領選の結果を好感してリスクオンとなり大きく上昇しています。

ただフランス大統領選1ラウンド目は過ぎ去ったこと。

この結果が今後も継続的に動かすドライバーとなるかというと、そういったものでは無いと思います。

今週は日銀金融政策決定会合やECB理事会などもありますが、「地政学リスク」と「トランプ大統領就任100日(4月29日)を控え、100日間におこなうこととして掲げた公約がどれだけ実行できるのか」に注目です。

 

【ユーロ/米ドル 週足チャート】

eu20170424wy.jpg

ユーロ/米ドルは上昇。先週は一時1.0775まで上昇したものの、週末にフランス大統領選の1ラウンド目を控えていたこともあり、週末にかけて値を戻し1.0697で引けました。

今週のユーロ/米ドルはフランス大統領選の結果を好感し1.0893で高寄りして始まりましたが、52週移動平均線に上値を抑えられる形となっています。なお、今週のECB理事会において政策金利の変更は無いと考えられます。

 

 

【ユーロ/円 週足チャート】

ej20170424wy.jpg

ユーロ/円は反発。5週連続の陰線引け後の反発となっており週明けの本日はフランス大統領選の1ラウンド目の結果を好感して120.085で寄り付きましたが、26週移動平均線に上値を抑えられる形となっています。

今週のマーケットの意識はフランス大統領選から米国の政策と朝鮮半島問題に変わっていると考えられますので、どちらかと言えば円はユーロに対し買われやすい地合いにあると考えられます。

レジスタンスは26週移動平均線が位置する120.10。サポートは13週移動平均線が位置する119.45、その下が52週移動平均線が位置する118.15。

 

【英ポンド/円 週足チャート】

gj20170424wy.jpg

英ポンド/円は反発。

先週は北朝鮮のミサイル問題を受けて年初来安値135.58を更新したものの、18日に6月に英国で総選挙がおこなわれることが発表されると、総選挙によりメイ首相の基盤強化に繋がるとの思惑からポンドが広い通貨に対して買われました。

英ポンドは18日の終値ベースでの前日比が、英ポンド/米ドルで2.25%、英ポンド/円で1.78%、ユーロ/英ポンドで1.37%上昇いたしました。

なお、今週はフランス大統領選の結果を受け、円が幅広い通貨に対して売られて寄り付いたことで、英ポンド/円も141.42で寄り付きましたが、26週移動平均線は上向きなものの、52週移動平均線や13週移動平均線がが下向きとなっており、英ポンド/円は下降トレンドと考えられるため、今後は再度140円割れまで値を戻すものと思われます。

 

【豪ドル/円 週足チャート】

aj20170424wy.jpg

豪ドル/円は引き続き弱含みで推移し、先週は81.495まで下落しましたが、81.35に位置する52週移動平均線が意識されて反発し、82円台まで回復して引けました。

今週はリスクオンによる円売りにより、83.305で寄り付きましたが、価格は13週移動平均線と26週移動平均線の下側に位置しており、上値の重い展開が予想されます

 

【ピボットによる今週の主要通貨の予想レンジとトレンド】

今週の主要通貨の予想レンジとトレンドです。仕掛け作成の上で参考にしてください。

なお、予想レンジは週足のPIVOTを利用して算出しています。トレンドは200日移動平均線と一目均衡表から上昇トレンドなら「↑」、下降トレンドなら「↓」で示しています。

range_trend20170424.jpg

(PIVOTの算出、200日移動平均線と一目均衡表の判定は東京金融取引所くりっく365の為替レート及びチャートを利用しています。)

※PIVOTとは・・ J.W.ワイルダーが考案した「リアクション・トレンドシステム」のことで、一般的にはPIVOT(ピボット)と呼ばれています。
※PIVOTの使い方
 四本値から算出された価格から2つのモードで使い分けをします。
 1.リアクションモード
   保ち合い相場(横ばいトレンド)を想定して、B1・B2で買い、S1・S2で売ります。
   上記の表の予想レンジ1はB1とS1で、予想レンジ2はB2とS2で想定レンジ幅を表示しています。
 2.トレンドモード
   LBOP(ロウ・ブレイク・アウト・ポイント)を下回ったら下降トレンド、HBOP(ハイ・ブレイク・アウト・ポイント)を上回ったら上昇トレンドと想定(リアクションモードでの取引は停止)して、取引をおこないます。

17年04月24日 / 山口 哲也

北朝鮮問題と米税制改革は?今週のドル円は弱含む!?

インヴァスト証券の山口です。

先週の米ドル/円は15日の北朝鮮のミサイル発射(失敗におわる)を受けて108.775で寄り付いた後、一時、昨年11月以来となる108.10台まで下落しました。

その後はムニューシン米財務長官の「強いドルは長期的に良い」や「早い段階で税制改革を打ち出す」との発言を受けて底堅く推移し20日には109.505まで値を戻し109.10で引けました。

なお、23日のフランス大統領選1ラウンド目の結果は、極右政党・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首と中道・独立系候補のエマニュエル・マクロン前経済・産業・デジタル相が5月7日の決戦投票進出がとなり、フランス大統領選1ラウンド目の結果を受けた世界的なリスク回避の後退により、今週の米ドル/円は110.24(先週末比+1.04%)、日経平均は18,890円38銭(同+1.45)と高寄りしてスタートしています。

しかし、フランス大統領選(の1ラウンド目)を通過したとはいえ、今後のマーケットは、一旦フランス大統領選からは離れて、目先の材料に目を移すと考えられます。

【今週の主なスケジュール】

20170424cal.jpg

今週の主要な経済イベントにおいては、主要国の金融政策や米国の景気動向という点で、特に

27日 日銀金融政策決定会合・ECB理事会

28日 米第1四半期国内総生産(GDP)

などに注目が集まると思いますが、これらと平行しこれら以上に気になるのが、以下の4つです。

 

・4月25日 北朝鮮人民軍創建85周年での核実験・ミサイル発射懸念

・4月26日 大幅な税制改革と減税を発表するとツイート

・4月28日 今年度の暫定予算期限切れ

・4月29日 トランプ大統領就任100日目

・今週中(4月24日から4月29日)にオバマケアの代替法案を採決

 

まず、北朝鮮ついてです。

先週20日に北朝鮮の機関紙「労働新聞」において「超強力な先制攻撃」、23日には朝鮮中央通信において北朝鮮執行部の「米国や韓国に対する無慈悲な殲滅の意志を宣言声明」などが報じられています。

次に米国についてですが、1つ目は4月29日にトランプ大統領就任100日目を迎えるにあたり、オバマケア廃案と代替法案の採決と大幅な税制改革の発表に注目です。

オバマケア廃案と代替法案の採決については、3月には共和党内でさえ調整できなかったことからトランプ大統領のリーダーシップが疑問視されました。ここまでの間に代替案の調整ができたのか、代替法案の議会の採決において過半数が取れるのかに注目です。

また、大幅な税制改革の発表についても後ずれしていますが、23日に米行政管理予算局のマルバニー局長はFOXニュースサンデーで、税制が完全な形で準備できるのは6月ごろになると考えており、26日に公表するのは、税制に関するトランプ政権の指針に加え、当局で協議中の税率の一部や税制案についてのアイデアと述べていますので、恐らくマーケットが期待しているであろう、具体的な税制改革案や減税案には程遠いものだと思われます。

最後に、28日の今年度の暫定予算期限切れについては、議会が延長が新予算案で合意しない限り一部の政府機関が機能しなくなる可能性があるということです。

米国においては、トランプ大統領就任100日前に色々な課題が積み重なっており、マーケットがこれらに対してどういった反応をするかということです。

フランス大統領選の1ラウンド目を終えて、リスクオン気味でスタートしたマーケットですが、経済イベント的にはまたリスクオフに戻りやすい地合いにあり、米ドル円は弱含むのではないかと予想しています。

なお、米企業は決算発表の時期に入ってきており、米企業の好決算はドル買い材料に繋がります。


【米ドル/円 週足チャート(TFX)】

uj20170424wy.jpg

米ドル/円の週足チャートは、緑色で示した(2011年10月の安値から続く)長期上昇トレンド上で推移しており、現在は青色で示した(2017年12月の高値から続く)短期下降トレンド上にあると見ています。

フランス大統領選1ラウンド目の結果を交換してやや高寄りして始まった米ドル/円ですが、今週のマーケットのトピックは、上述のとおりフランス大統領選から目先は米国の政策と朝鮮問題にシフトすると考えられ、どちらかと言えば円買いに向かいやすいものと思われます。

また、今週末からゴールデンウィークに入ります。ゴールデンウィーク明け(5月8日週)に仕掛け的に米ドル/円が売られる可能性もあり、もうしばらくは円売りは控えたいところです。

レジスタンスは13週移動平均線が位置する111.85や26週移動平均線が位置する112円70前後で、サポートは52週移動平均線が位置する108.35ですが、この水準を下回るようであれば、106円割れがイメージされます。

ストキャスティクスは20%を割る水準まで低下しており、売られすぎ感が出ています。これが20%を超えてくるまでは戻り売りを考えたいところです。

 

【米ドル/円 日足チャート(TFX)】

uj20170424dy.jpg

一方、米ドル/円の日足チャートは、一目の短期トレンドを計る指標である基準線が下向きで、中期トレンドを示唆する雲も右肩下がりになっています。

200日移動平均線はゆるやかな上向きとなっており、先週一時的に108.12をつけましたが、その後は200日移動平均線を上回ってきています。

目先は、朝鮮人民軍創建85周年を控えた朝鮮半島での有事が懸念されますし、米国の政策についても、マーケットの期待を裏切る結果となる場合、リスクオフにつながりやすいため、戻り売りのタイミングを計りたいところです。

目先のレジスタンスは基準線位置する110.50。その上が111.00前後を考えています。

17年04月21日 / 山口 哲也

4月23日はフランス大統領選 株・為替はどうなる?

インヴァスト証券の山口です。

週末4月23日にフランスの大統領選がおこなわれます。

仏大統領選の結果如何によっては為替も株も大きく動く可能性があり、大変注目されています。

何故かというと、ざっくりといえば次のようなロジックです。
・この大統領選の結果によっては、フランスもイギリスのようにEUを離脱しうる
・イギリスの国民投票ではEU離脱という結果を受け、為替・株式が乱高下した
・フランスのEU離脱の可能性が高まると為替・株式が乱高下する

それでは、まず、何故、大統領選の結果でフランスもEUを離脱しうるのかですが、それは支持率の高い候補者のうちマリーヌ・ル・ペン氏とジャン=リュック・メランション氏の2名がEU離脱や反EUを掲げているからです。

フランスの大統領選立候補者は全部で11名で、そのうち次の4名が次期大統領として有望と見られています。

※現オランド大統領の後継となるのはブノワ・アモン氏

FE20170421_1dy.jpg

 

ちなみに、上記4名+現オランド大統領の後継者のアモン氏の世論調査による支持率は以下のとおりです。

FE20170421_opion.jpg

 

フランス大統領選挙は4月23日に1ラウンド目がおこなわれ、過半数の支持を獲得した候補者が大統領となりますが、1ラウンド目で過半数の支持を集められない場合、上位2候補者で5月7日に決戦投票がおこなわれ大統領が決まります。

現在の支持率から見れば、4月23日の第1ラウンドでこれらの候補者のうち過半数の支持を集められる候補者はまずいないと考えられます。

では、第1ラウンドはどのような結果が見込まれマーケットのセンチメントがどうなりそうかを可能性の高い順に表にすると次のような組み合わせになるでしょう。

FE20170421_2dy.jpg

現在のマーケットは、メインシナリオは第1ラウンドは「マクロン・ルペン」で考えているとすれば、2行目以下の組み合わせがサブシナリオ(リスクシナリオ)で、上記表の下に行くほどマーケットにとってはサプライズとなり値動きも大きくなりやすいと考えられます。

しかし、フランスのEU離脱懸念の後退や高まりという観点から言えば、上から2番目の「マクロン・フィオン」と5番目の「ルペン・メランション」の組み合わせが最もマーケットへのインパクトが高いと考えられます。
(株式市場はユーロストックス50やCAC40指数、DAXなどを想定)

なお、昨年6月のイギリスのEU離脱の是非を問う国民投票の結果を受け英国のFTSE100と英ポンド/米ドル、また、日経平均と米ドル/円、更にユーロ/ドル、ユーロ/ポンド以下のような変動となりました。(23日から24日までの最高値=最大値と最安値=最小値で算出)

FE20170421_3dy.jpg


もし仮に、今回の結果がメインシナリオ(上記の表では1行目)以外で、マーケットにとってサプライズ(上記の表では2・5行目)となる場合には、月曜日の寄り付きのマーケットは金曜日の終値から5%から10%程度、ギャップを空けて始まる可能性もあるということです。

 

ちなみに、EU(イギリスを含む)におけるフランスのプレゼンスは、
人口:13.1%(EU内2位)
GDP[%]:14.9%(同3位)
EUへの拠出金:16.8%(同2位)
EU議会の議席数:74名/751名(2位)
と、EU内ではドイツに次いで2位から3位程度というイメージです。

週明けのリスクに備えたポジションメイクをしておきましょう。


to page top