為替予想
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17年01月06日 / 山口 哲也

今夜は米雇用統計!! 結果はどうなる?! (2017/01/06)

今晩、日本時間22時半には米国の12月雇用統計の発表があります。

みなさんもご存知のとおり、為替市場にとって米雇用統計は非常にインパクトの大きな経済指標になります。

 

そこで本日は今晩の雇用統計について、どのような結果が予想されるのかについて、過去の推移などを踏まえて予想いたします。

 

まず、抑えておきたいのは、市場予想(平均)です。

みなさんがよく目にする「市場予想(平均)」とは、経済指標に対する内外大手金融機関の予想の中央値となります。

 

ちなみに今晩の雇用統計に対する主だった指標の市場予想(平均)と予想最高値及び最低値は以下のとおりです。

・非農業部門雇用者数:前月比17.5万人増

 (予想最高値:同22.1万人増、予想最低値:同12.5万人増)

・失業率:4.7%

 (予想最高値:4.8%、予想最低値:4.53%)

・平均時給:前月比+0.3%

 (予想最高値:同+0.50%、予想最低値:同+0.20%)

 

この市場予想(平均)に対し、強い(良い)結果か、弱い(悪い)結果かが雇用統計を始めとする経済指標の焦点です。

なぜなら、価格はある程度、こういった市場予想(平均)を織り込んでいると考えられるからです。

前回より良かったとか悪かったとかでは無いのは、そういった理由になります。

 

ちなみに、これまでの米雇用統計(非農業部門雇用者数と失業率)の推移は以下のとおりです。

【米雇用統計 非農業部門雇用者数(前月比) 推移】

20160106nfp.jpg

※結果とは翌月発表時の結果

※修正とは翌々月以降に修正された確定値

※市場予想は翌月発表時点での市場予想の中央値

 

 

【米雇用統計 失業率 推移】

20160106unemploymentR.jpg

リーマンショック後、非農業部門雇用者数は前月比マイナスとなり、失業率も10%を超える水準まで上昇したもののここ数年は堅調な米経済の影響で、非農業部門雇用者数は概ね前月比20万人増を中心に毎月プラスで推移しており、失業率は下降トレンドで推移しサブプライムやリーマンショック前の2006年・2007年と同程度の水準まで低下していることがわかります。

 

それでは市場予想に対しての結果と言う観点ではどうでしょうか?

下のグラフは、非農業部門雇用者数と失業率の市場予想に対するブレを示したものです。

20160106forecast_result.jpg

赤い棒グラフの非農業部門雇用者数(NFP)は市場予想より強い結果は上ぶれとなり、青い棒グラフの失業率は市場予想よりも強い結果は下ぶれとなります。

ちょっと見にくいですが、オレンジ色の直線と紫色の線は、それぞれの予想に対する結果のブレを線形近似させたもので、オレンジ色の線は上向きで0を超えてきていることが、また、紫色の線は下向きになっていることがわかります。

 

ここから、マーケットの予想は非農業部門雇用者数も、失業率も結果よりもやや強い方向にバイアスがかかっていると考えられます。

わかりやすくいえば、マーケットは「アメリカって景気いいし、比較的数字いいよね!」という意識に傾きやすいということです。

 

次に季節的な要因を考慮し、12月の非農業部門雇用者数(1月に発表される)と11月の非農業部門雇用者数(12月に発表され1月以降に修正される)について確認しようと思います。

20160106nfp11and12.jpg

上のグラフは「12月雇用統計非農業部門雇用者数の予想と結果の差(緑色)」と「11月雇用統計非農業部門雇用者数の結果と修正値の差(青色)」を棒グラフに示したものです。

 

緑色の棒グラフ(12月予想と結果の差)に目を向けると、1月に発表される12月米雇用統計は2010年以降市場予想に対し上ぶれが4回で下ぶれが2回と上ぶれの可能性が高いが、どちらかと言えば下振れ時の振れ幅が大きいと言えます。

また、青色の棒グラフ(11月の結果と修正値の差)に目を向けると、前回分の修正は2009年以降、上方修正のみになっていることもわかります。

 

【今晩の雇用統計は、市場予想よりやや弱めだが前回分が上方修正される??】

こういったことから、個人的には今晩発表される雇用統計について以下のような結果を予想しています。

・非農業部門雇用者数は市場予想平均の前月比17.5万人増よりやや下振れリスクがあるものの、12.5万人増から22.1万人増の間におさまりやすい。

・失業率も4.7%よりやや下振れリスクがあるものの4.8%から4.53%の間におさまりやすい。

・前月分は上方修正される可能性が高い。

 

上では非農業部門雇用者数と失業率を見ましたが、この1年程度に関して言えば平均時給(前月比)も注目されています。

雇用は米国の金融政策を考える上で非常に重要です。雇用と物価が強ければFEDは利上げに向かいやすく、弱ければ利下げに向かいやすいからです。

20160106int.jpg

なお、米長期金利は中期的な観点では、上のチャートの青色の4本の平行な線で示したトレンドにあると考えていますが、12月半ば以降は黄色い網掛けで示したとおり短期的にやや下降基調(青い上昇トレンドの調整と考えられる)にあり、上向きの25日移動平均線(赤色のライン)を下回っています。

 

米10年債利回りのサポートは2.34%や2.30%と考えられますが、今晩の雇用統計の結果によっては、10年債利回りの短期トレンドも変化する可能性もあり、上昇に転ずるならドル買いに、長期金利が2.34%や2.30%を下回るようであれば、もう一段の下げが考えられ、その場合もうしばらくはこれまでのドル買いに対する調整がつづくと考えられます。しっかりチェックをしておきましょう!



米ドル/円とユーロ/米ドルの日足チャート

20160106usdjpy_eurusd.jpg

また、今日は週末です。ポジション調整の動きなども考えられるため、リスク管理に気をつけて来週を迎えたいところです。


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