為替予想
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17年02月06日 / 川合 美智子 氏

ユーロ/ドル;日足は上値トライ、週足は戻り売りを支持 1.1100超えの越週で下値リスク後退

(分析)

ユーロ/ドルは米欧景況感格差が根底にある中で、基調はユーロの大幅な上昇にも繋がっていませんが、景況感がゆっくりと改善傾向を示しており、ECBの金融緩和政策がじわじわと浸透している様子が窺えます。

こうした中で先週は米国家通商会議のナバロ委員長が「ドイツが過小評価されているユーロの恩恵を受けている」と批判したことは、米国第一主義を唱えるトランプ政権が今後は中国、日本だけではなく、ユーロにも"口撃"を仕掛ける可能性が高いことを示唆しており、ユーロ相場への波乱要因として注意して置く必要がありそうです。

一方でユーロ圏では今年は3月15日のオランダの総選挙を皮切りにフランスの大統領選、ドイツの連邦議会選挙と選挙の年でもあること、イギリスのBrexit以降、EU離脱を唱える極右派がユーロ圏各国で力を増しており、移民政策が大きな政治的な問題となる中でその動静が注目されていることから、政治的な不透明感によるユーロ売り圧力にも警戒が必要でしょう。

チャートを見ると、日足は1月3日に付けた1.0341を直近安値として下値をゆっくりと切り上げる流れを維持していますが、1.08台にある強い上値抵抗を抜け切れていないことや、中期トレンドが強いわけではないので、上値を追い切れずに反落する可能性にも注意する必要があります。

21日移動平均線は1.0677に位置しており、短期トレンドはユーロやや強気の流れを維持していますが、1.0600割れを見た場合は下値リスクが点灯します。また、120日、200日線は1.0868と1.1002に位置しており、中期トレンドはユーロ弱気の流れを変えていません。

 

【ユーロ/米ドル 週足】

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一方、週足は小陽線を繋げて下値を切り上げていますが、個々の足が強いものではないことや、1.0860-80に週足ベースで見た強い抵抗が控えていること、31週、62週移動平均線が1.0910、1.1020に位置しており、これが上値を押え込んだ状態にあることから、上値を追い切れずに反落する可能性に注意が必要です。

週足の上値抵抗は1.0860-80に、下値抵抗は1.0630-40にあります。

しかし、月足を見ると、12月の小陰線を包んで陽線引けとなり、1.04~1.05台の足元がややしっかりとした感があります。

現状は上値を切り下げる流れに変化が認められず、月足の上値抵抗も1.0850~1.0900にありますが、これを上抜けて越月した場合は中・長期トレンドをニュートラルな状態に戻します。

また、1.1200超えで越月した場合は1月の1.03台で大底を見た可能性が高くなります。

31ヵ月移動平均線は1.1265にあり、長期トレンドはユーロ弱気の流れを変えていません。

 

 

(戦略)

今月の戦略は、ユーロ買いは様子見か、1.0650-60で押し目買い。損切りは下値リスクが高くなる1.0590で一旦撤退です。

ユーロ売りは1.0820-30で戻り売り。損切りは浅い場合で1.0890、深い場合は1.0960で撤退です。


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