為替予想
  • RSS
17年04月14日 / バカラ村 氏

「地政学リスクやトランプ発言で、ドル円は買う材料が乏しい」

・堅かった下値110円

 

先週金曜はアメリカがシリアへ59発のトマホークミサイルを発射しました。

これによりリスク回避の動きとなり、ドル円は110.14円まで下落しました。

それまで110.00円は年金などの準公的資金の買いが多くあると言われ、リスク回避の動きでも110円前半がサポートされました。

 

ドル円の1時間足です。

ドル円1時間足.png

 

その後、雇用統計がありましたが、市場予想18.0万人のところ、9.8万人となり、ドル円は再度110円割れをトライする動きとなりました。

110.08円まで下がりましたが、雇用統計の数字でも110円はサポートされ、買いの厚さを確認しただけの動きとなりました。

 

 

・重要性が高まる二国間交渉

 

最近はG20やTPPなど、各国が集まっての会合は重要性が低くなっており、トランプ氏が大統領となってからはそれが顕著となっています。

それの重要度が低くなった反面、二国間交渉の方は重要度が高くなっています。

先週6-7日に米中首脳会談があり、ここでの交渉が注目されました。

トランプ大統領は貿易赤字を削減しようとしており、その一番の原因となっている中国との交渉なので、交渉内容に注目が集まっていました。

しかし具体的な内容ではなく、100日で貿易赤字の削減を決めるという、期間を決めての今後の検討に入るという内容となりました。

 

二国間交渉では、18日に日米経済対話があります。

日本の財務省幹部の発言では「為替問題は協議の枠外だ」とされているので、もしそうであれば、無風で通過することになりますが、日本も貿易赤字の対象国となるため、注目するイベントです。

 

 

・トランプ大統領のドル高牽制発言

 

4月12日の夜にWSJ紙にトランプ大統領がインタビューで「ドルは強過ぎる」「低金利政策を好む」「イエレン議長の再選をまだ決めていない」と発言しました。

これに為替市場は反応し、ドル円は108.73円まで下落しました。

 

ドル安政策を促すような発言になりますが、4月14日からイースター休暇に入るため、市場参加者もこれに向けたポジションを積み上げる動きとはならず、反対に連休前のポジション調整の動きから、109.38円まで上昇しました。

 

ドル円の1時間足です。

ドル円1時間足②.png

テクニカル的には、200日移動平均線が108.66円あたりにあり、またフィボナッチも108円台や107円後半に集まっており、さらには118円からの下げのN計算値やV計算値も107円台や108円台に密集してあります。

テクニカル的にはこの107.50~108.50円はサポートとして機能しやすい位置だと言えます。

 

・目先のイベント

 

これから目先のイベントとしては、

14日と17日はイースター休暇で、各国がお休みになります。

4月15日は金日成主席生誕105周年。

北朝鮮はイベント周辺のときにミサイルを発射することが多いため、もし今回もミサイルを発射すれば、円高要因になります。

 

4月18日は日米経済対話。

4月23日はフランス大統領選、第一回投票。

5月7日に第二回投票があり、これが終わらないとユーロはルペンリスクで買われにくく、これを通過すれば、ユーロはテーパリング観測から上昇しやすいのではないかと思います。

 

4月25日は北朝鮮人民軍の創設85年。

北朝鮮との地政学リスクが高まっているときなので、どれだけ北朝鮮が挑発してくるかにかかってきます。

北朝鮮のやり方としては、以前は、相手国の警戒レベルをかなりの水準まで引き上げるような行為を行ってから交渉を始めたので、今回も同じように、ミサイルを発射するようなそぶりをしたり、挑発発言をしてくる可能性があります。

したがって、まだ円高リスクが残ります。

 

4月中に米為替報告書が出ます。

ただ、中国を為替操作国に認定しないということをトランプ大統領が発言したこともあり、ここでの重要性は低くなっています。

 

5月9日、韓国大統領選。

直接は関係ないイベントですが、ただ北朝鮮との緊張状態にあるときに大統領が不在となっているため、北朝鮮としては攻撃しやすいとも言えます。

 

ドル円の日足です。

ドル円日足20170414.png

前述したようにドル円は107円台から108円台にかけてテクニカル的なサポートが多く、

反対に110円は以前までサポートでしたが、今回はレジスタンスとして機能しそうです。

材料的には、トランプ大統領の発言や地政学リスクはドル円に売り圧力となります。

これらを総合して考えると、107.50円~110.50円での推移となりそうです。

トレンドは下降となるので、基本は戻り売りでのトレードがいいように考えています。


to page top