トライオートFX 攻略ブログ
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 12月5日よりトライオートFXに「レンジ追尾」の改良版「レンジフォーカス」を投入!

皆様はじめまして!

今年(2016年)の8月からインヴァスト証券に新しく加入した栢本淳一(かやもと じゅんいち)と申します。前職までは外資系金融機関を中心に、様々な統計的予測モデルの構築、M&Aにおける企業評価、日本法人代表としての数理モデル管理などデータ分析周りの仕事を長年担当して参りました。

当社に入社して以後データサイエンス部を立ち上げ、これまでの知見を活かした為替データ分析を行っておりますが、トライオートFXの仕掛けに大きな改善可能性を感じ、現在のレンジ追尾を改善した『レンジフォーカス』をご提案しようと考えました。

 

レンジ追尾とは?

レンジ追尾とは、売り買いどちらか一方向を予想するのではなく、指定した一定の値幅(想定レンジ幅)の中に「売り」と「買い」を同時に設定し、相場がどちらに動いても利益を狙う自動売買仕掛けです。

>>はじめるならコレ!「レンジ追尾」徹底解説

 

レンジフォーカスとは?

レンジフォーカスとは、「最も安定的なレンジ取引向き通貨ペア」をデータサイエンス部が過去の為替相場分析から決定し、その通貨ペアに対応した仕掛けのことです。

今後、データサイエンス部が毎月一度相場の分析を行い、その時点で最もレンジ相場に適している通貨ペアと仕掛けをひとつに絞ってご提案していきます。ただし、通貨ペアは過去長期わたって分析し安定的な通貨を選択しているため、通貨ペアのご提案が頻繁に変わることは想定しておりません。

こんな方におすすめ

・買追尾、売追尾の仕掛けで急な相場転換に対応できなかった方

・レンジ追尾で通貨ペア選択に困った方

・レンジ追尾の評価損に耐えられず自分で損切りしてしまった方

・マニュアルトレードに自信のない方

 

1.レンジフォーカスの提案に至った経緯

トライオートFXのデータを分析していく中で、お客様のご要望として「仕掛けを利用するにしても通貨ペアの選択が難しい」という声をたくさん拝見いたしました。また、レンジ追尾はその仕組み上一定の評価損に耐える必要がありそれに耐えられないお客様も散見されました。こうしたお客様の声に何とかお答えできないかと考え、今回のご提案にいたっております。

しかし将来の価格をピンポイントで予測することは難しく、相場変動の方向性(上昇または下降)を予測することも簡単ではないということが分かりました。一方、分析を進めるなかで「ある通貨ペアがレンジで動いているかどうか」についての判断は比較的容易であることに気付きました。

そこでレンジ相場にフォーカスをあて、どの通貨が最もレンジ取引に適しているかを分析しレンジ追尾を改善した仕掛けをご提案できないか、という考えのもと作られたのが今回の「レンジフォーカス」です。

 

2.レンジ追尾で見つけた改善点

現在ご提供している「レンジ追尾」について、私自身、統計的予測と非常に相性の良い仕掛けだと感じています。相場の方向を予測するのではなく一定の範囲を予測し、その中でいかに効率的な売買を行うかを追求した仕掛けであり、FXを知らなかった自分にも利に適った取引方法だということが理解できました。その一方で、いくつか改良できる点があることにも気付きました。

それは①「通貨ペアの選択」、②「レンジの設定」、③「評価損の軽減」です。
以下、詳しくお話したいと思います。

 

3.改善ポイント① レンジ取引向きの通貨ペアを選ぶ

価格をピンポイントで予測できなくても相場が安定的なレンジ内で変化しているかどうかを判断することは可能であるため、為替データを統計的に解析し、まずは通貨ペアを決定しました。 

●ユーロ/豪ドル(EURAUD)が一番レンジ

どの通貨ペアが最もレンジ取引に適しているのかを決める際には、

・「中心回帰性(ある値を中心に価格が変動する)」

・「過去の為替上昇・下降トレンド期間のバラつき」

・「過去の価格変動範囲」

などの情報を分析し、理論的に決定しています。

下図は2014年1月以降のユーロ/豪ドルの過去の値動き(日足の終値)の分布です。縦は「その価格帯に該当した日数」であり、赤線はその期間の最安値、緑線は最高値となります。

01_EURAUD分布.png

実際のチャート(2014年1月以降の日足)で確認してみます。

02_EURAUD日足.png

ユーロ/豪ドル(EURAUD)は過去3年間の価格が中央の価格帯に寄っていてレンジ相場を形成していることが分かります。

では、対照的な分布となっている通貨ペア英ポンド/円(GBPJPY)を比較してみます。

03_GBPJPY分布.png

実際のチャート(2014年以上の日足)で確認してみます。

04_GBPJPY日足.png

 

レンジ追尾も今回のレンジフォーカスもレンジの範囲内で動く限り収益機会があるため英ポンド/円の分布が悪いというわけではありませんが、レンジの仕掛けでより高い効果を得るためにはレンジの中心からピラミッド型に左右きれいに価格が分布している、つまり中心のブレが少ない通貨ペアを選択した方が良いと言えます。

こうした分析をトライオートFXのすべての通貨ペアで行い、現在もっともレンジの動きをしているのがユーロ/豪ドル(EURAUD)です。

  

4.改善ポイント② 最適なレンジ幅の設定

レンジ追尾でもレンジフォーカスであっても、なるべく多くの利益を得るためには取引の頻度を増やす必要があります。つまりレンジ内で価格の上下の変動を頻繁に繰り返している方が収益は上がります。しかし、レンジの上限近くと下限近くの注文はめったに約定しない注文となりこれらの注文にも証拠金が必要となるため非効率とも言えます。下図は現在のユーロ/豪ドルのレンジ追尾です。

05_レンジ追尾課題.png

これを解決するためには、多くの価格が集まっているエリアになるべく狭い範囲の仕掛けを設定する必要があります。

そこで、過去3年間の価格の中で「80%の価格をフォローできる範囲」を今回のレンジ幅に設定することにしました。

06_EURAUD日足 80%Range.png

 

5.改善ポイント③ 評価損を軽減する設計

レンジ追尾もレンジフォーカスも買いと売りを両方持ち、レンジの中で利益を積み重ねるという仕組み上、必ず一定の評価損が発生します。その評価損に耐えながら、コツコツ利益を積み重ねていく必要があり、どうしてもその間は我慢しないといけません。

07_レンジ追尾理論.png

レンジ追尾を止めるタイミングについてはこちらの記事をご参照ください。

>>レンジ追尾を止めるタイミングとは?データサイエンス部からの指摘

この評価損も軽減することは可能だと考えました。その方法が以下の2つです。

 

5-1.高値の買いと安値の売りを避ける設計

レンジ追尾では、レンジの中で買い注文と売り注文を同時に設定するため、レンジの高値で買う、安値で売るといったことが発生し得ます。しかし、レンジ端の方は発生頻度が比較的少ないため、例えば高値で買ってしまうとその後価格が戻ってくるまで時間がかかることが想定されます。

そこで、レンジフォーカスでは、レンジの高値の買い注文と安値の売り注文を設定しないことにしました。これにより注文数、ポジション数が減少するため評価損を軽減でき、必要証拠金も少なくなります。

08_レンジフォーカス比較.png

09_EURAUD日足 80%Range .png

 

5-2.推奨証拠金の計算式の変更

現在の推奨証拠金は以下のいずれか大きい額を採用しています。

①    必要証拠金(最大ポジション数額)+最大評価損失(1年)

②    必要証拠金(最大ポジション数額)+最大ドローダウン(1年)

③    必要証拠金(最大ポジション数額)+全ポジションが損失確定した時の損失額

しかし、実際には損切りを想定しないこと、実現利益をコツコツ積み重ねていくスタイルであることから、ポジション保有中に証拠金不足が発生しないことを考慮し最大評価損失のみを加算することに変更いたします。

必要証拠金(最大ポジション額)+最大評価損失(1年)

なお、現在仕掛けランキングに搭載している仕掛けにつきましても同様の計算方式に変更いたします。

  

6.トライオートFX仕掛けの違いまとめ

買追尾・売追尾レンジ追尾レンジフォーカス
相場の予想 相場の上昇、下降を予想する 相場は予想しない 相場は予想しない
適した相場状況 上昇トレンド、下降トレンド 広レンジで上昇トレンドにも下降トレンドにも対応 レンジ相場に特化
通貨ペア 選択 選択 最適な通貨ペアのみ
こんな人に向いています 相場は大まかに予想できるが取引する時間がない 相場予想は苦手だが特定の通貨ペアでコツコツ長期運用したい 通貨ペア選びも相場予想もに苦手、お勧めのものでコツコツ長期運用したい

 

7.レンジフォーカスの設定内容

以上の課題を解決するために、今回ご提案するレンジフォローの設定は以下の通りです。

  • 推奨通貨ペアは、過去3年間の価格変動で良質な中心回帰性が確認できるユーロ/豪ドル(EURAUD)
  • レンジ幅は過去3年間の価格データに基づき下図のように決定
  • 利確幅は、1回あたりの利益額が1,000円を超えるように50pipsに設定(※)。

レンジフォーカス理論図.png

通貨ペアレンジ幅注文数1注文あたり
取引数量
EURAUD 1,380pips
上値:1.551
下値:1.413
買い20
売り20
合計40
3,000通貨
(3k)
利確幅損切り幅フォローカウンター
50pips 価格指定
買い:1.367
売り:1.649
なし 50pips

※利確幅は、お客様の取引データを分析した結果、自動売買を自ら作成されているお客様は1回の決済で最低500円以上の利益獲得を目指している方が多いこと、また利益幅のpipsが狭いほど収益機会を逃さない一方で注文数増加をもたらし推奨証拠金が大きくなってしまうこと等を総合的に鑑み50pipsとしております。

 

8.成績の検証結果

ユーロ/豪ドルと価格に他の通貨ペアで同条件にて仕掛けを作成し2015年1月以降のデータで検証を行いました。その違いは下記の通りです。

他通貨成績比較1.png

※年換算収益率は推奨証拠金を元金とし評価損益は考慮していません。

※2016/12/16、注文設定修正に伴い再計算。

 

バックテスト終了時点(2016年11月25日)の評価損を考慮した実績は以下の通りです。


通貨ペア評価損収益率年換算収益率
EURAUD -204,100円 165.65% 66.49%
USDCHF -348,495円 128.00% 53.73%
AUDJPY -202,593円 59.85% 27.73%
EURJPY -692,479円 26.47% 13.03%
GBPJPY -3,556,260円 -6.87% -3.64%

※2016/12/16、注文設定修正に伴い再計算。

以上の結果からも、今回提案するレンジフォーカスはユーロ/豪ドルにおいてかなり好成績であることが分かります。

ユーロ/豪ドルの1日平均決済回数が2.7回であり、1取引あたりの平均利益が1,290円であることから、1日あたりの平均収益は2.7x1,290=3,483円となります。これが2年弱の期間で積み重なり、総額160万円を超える実現損益となりました。

また最大評価損失をユーロ/豪ドルと英ポンド/円を比べると、EURAUDは最大評価損失もかなり抑制できていることがわかります。自動売買取引に一定の評価損は常につきものではありますが、お客様の日々の気持ちの安定および自動取引停止の局面を考えた場合、評価損がなるべく大きくならない通貨ペアを選択することが重要です。

さらにユーロ/豪ドルは中心回帰性に優れ、3年間に渡る価格の分布が限られた範囲内に留まっています。そのため40本の注文だけで過去3年間の8割の価格分布をカバーすることが出来るのです。現時点では、全通貨ペアでユーロ/豪ドルが優れていることが確認されています。

 

現在ご提供しているレンジ追尾も非常に優秀な仕掛けです。しかし、統計解析から英ポンド/円、英ポンド/米ドル、ユーロ/英ポンドなど一部の通貨ペアはレンジ相場ではないと考えられます。データサイエンス部では、その時点で最もレンジ相場に適している通貨ペアとそれに合わせた仕掛けを提案してまいりますので、ぜひ「レンジフォーカス」ご利用いただければと思います!


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